Maria's Vancouver Life 2018

Maria's Vancouver Life 2018

This blog is written by a Japanese girl. Love figure skating, travel and coffee.

I stayed in Vancouver from Nov.2018 to March 2019 #SportsVolunteer #FigureSkating #Coffee #Japanese #travel

Liu Kuan-Hsiang (台湾)のダンスWS

Kidsの公演で、台北よりきている台湾のコンテンポラリーダンサー Liu Kuan-Hsiang (劉冠詳)さんのワークショップに参加しました。彼は、2015年にガンで実母を亡くしそれをコンテンポラリーダンスに昇華しました。彼の作品は木曜日にみてきたのですが、舞台には白い布。これはのちに光と影を存分に生かす意味でいい仕事をしていたし、子供の頃の思い出のふんわりしたイメージ、それから、母のお腹をも表現していました。布の奥に見える影。胎動を感じました。病院での母との会話。中国語だけでなく、そこに台湾語も混ざり、1年前の台湾生活が蘇ってきます。中国の人が言わない「へいあー」「ドゥエアー」という同意の相槌。この作品は台湾の背景、生活、台湾語、が少しでもわかるとより理解が深まると感じました。信仰深い台湾人の動作もその作品には含まれていました。操り人形のように動かされる劉さん。女性二人のダンサーの柔軟性、身体能力はすごく、彼女らが時に黒子のようになって、劉さんを操る。大きな白いぬのにみこまれたり、そこから、女性が布を引っ張り、弾かれたように出てきたり、お母さんとの距離感がよく示されていました。ふいに笑い出したり、気が触れてしまったように見えたのは、病気で意思疎通が時にうまくいかない、もどかしさを表現しているようでした。今日、劉さんから直接話を聞くことができましたが、やはり、病室での母との距離感、それから時に外に出て自分を落ちつけたり、との距離感が難しかったということを話していました。英語の私の理解力と彼ももちろん英語は第二言語ですから、すれ違いが少しあるかもしれませんが、葛藤を示していました。

興味深かったのは、舞台のはじまり、冒頭に、「みなさん、自分の一番大切な写真を探して、見せてください」と劉さんが言ったこと。携帯電話の電源を切るように言われたとと思いますが、もう一度電源を入れて・・・・と。私が選んだのは妹との写真。劉さんはお母さんの写真でした。ライトを手で持って、それを自在に当てる演出も面白かったし、別の女性が中央に立った二人の周りをまわり、その影が時計の2つの針のようであったことも「時の流れ」を感じさせました。光と影の可能性の大きさに改めて気づくことができました。これだけのことを表現できるのだと。

 

PRESENTED WITH THE DANCE CENTRE

Liu Kuan-Hsiang goes for broke in this ecstatic tribute to his late mother; the dancer and choreographer clearly has a lot to get off his chest, and his catharsis is our reward. Having recorded conversations he had with his mom during her final days, Liu plays them, subtitled in English, for the audience; along with the dialogue come the movements of three incredibly agile dancers (Yu Wan-Lun, Huang Yu-Yuan and Liu himself). One moment they’re locked together in positions of the greatest difficulty; the next, they’re jumping and thrashing, acting with the exuberance that comes from the deepest emotional release.

Kids is a work of utter fearlessness. Liu dives headfirst into territory that many artists wouldn’t dare touch; the audience is privileged to his most intimate, primal feelings and experiences. From the sentimental to the scatological, the artist makes the private public in a demonstration of strength, courage and the deepest love. 

*PuSh公式HPより:Kids - PuSh Festival


Accessible PuSh: Kids | 2019 PuSh Festival


Kids (Trailer) | 2019 PuSh Festival

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さて、ワークショップですが、14時半から16時にかけて、The Dance Centereの4階で行われました。このベースメントで公演がありましたが、この建物に入るのは今日で2階目。スタジオがたくさんあり、ぜひ他のクラスも受けてみたいと思いました。

大きな窓と鏡。幸い、うっすら晴れていたので、14時半でも夕日が見えました。空間をただただ、動いてみるということからはじまり、自分の見つけた動きから自由に動いた後にまた戻るということも。目線は常に前を向くのではなく、自由に動かすこと。それから、同じ動きを違うスピードでやってみること。最後はペアを組んで、短いワークをそれぞれの前で見せました。みたところ、20代前半から40代、一番上で50代なかばと思われる全員女性の参加者で10名でした。ここに男性が加わると面白いんだけど。

昨年、京都のダンスワークショップで感じたことを思い出しましたが、やはり決まった動きというもの、自分にとって得意な動きを無意識のうちにしてしまうという気づきが今日も頭をもたげました。他の人をみていても、そんな感じ。定められているわけでもないのに、皆がクラゲのように動き、ダンス=ちょっと不思議な動き になってしまっていました。コンタクトしてはいけないと言われたわけでもないのに、お互い触らなかったり。私は武道的なシャープな動きや、ペアになるならば相手とコンタクトする動きがとても好きなのですが、参加者の多くは、バレエ的な動き、または怪しげな動きを好んでいる傾向にありました。アジア系の人がわたしの他に3人いましたが、そのうち一人は私とペアを組んだ両親が台湾人の女の子。その友達は香港の女の子(広東語が母語)、もう一人はわかりませんでしたが、流暢な英語だったので育ちはカナダなのでしょう。

ワークショップの終わりに中国語でお礼を言って、ペアの女の子が中国語で話し始めたので、途中で「我是日本人。但是、我工作台湾昨年。所以我知道一點點中文。」というと、「ええ〜!!台湾人なのかと思ってたよ!と驚かれました。」相槌が中国語だったからだろうね笑。早速Facebookで友達になりました。台湾に来たら、ダンスができるところ、色々案内するよ!と言ってもらえ、本当にしてもらえるかはわかりませんが、とにかく良い出会いでした。必然的に「死」について考え、愛する人との「思い出」を考えた日であり、かつ自分の感謝の気持ちを空に向けて表現できた日でした。朝に少し泣き、午前中に一緒にスケートに行ったルームメイト、このワークショップ、スタジオからみた夕日、笑顔、ダンスの後に食べたラーメン。家に帰ってルームメイトが作ってくれた大麦茶を飲みながら談笑。こうして振り返ると、全ての出会いは必然で、そして私は多くの人に助けられて、幸せをもらっていて、素敵な思い出がたくさんあって、なんて幸せなんだろうと思いました。多分うちで悲しみにうちひしがれるよりも、今ここにある自分の身体と心を存分に動かすことが、良いだろうという私の判断は間違っていなかった。そして、日頃から、愛する人とはたくさんコミュニケーションを取ること。それがとても大事だと再認識できた1日になりました。

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劉冠詳さんFaceboookより拝借

@LiuKUANHSIANG

劉冠詳 Kuan Hsiang Liu 舞蹈與音樂工作室 - ホーム | Facebook

ぜひみてみてください。見た目普通のちょっといかついお兄さんという感じなのですが、鍛え上げられた肉体に驚きます(パフォーマンスの中盤にふんどし一丁で踊る場面あり)

さて、ここのダンスセンターの写真も載せておきます。写真もたくさんあって、やる気がでます。

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3階の廊下

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